アカデミーの実技試験。外交促進のため木ノ葉へ来ていたやぐらも見学することになった。
オビトやカカシという見慣れた顔がいる中、まだ知り合いになっていない彼等と戦う事になったツルギとリン。
もちろんツルギへの偏見はエスカレートしていて、ツルギのチャクラはやぐらがいるのにも関わらず、より一層孤独を増していた。
『零尾、序番弐。わたしを取り巻く奴ら、全員消し去って』
『いいのかァ?お嬢!』
「アンタ、一番のクズだったよね。
悪いけど、死ぬ気でかからないと殺すから」
「上等よォ!!!」
やぐらの背に悪寒が走った。まずい、
このままではあの女子生徒が死ぬと。慌てて近くにいたミナトに声をかける。もともと尾獣を完璧にコントロールできているやぐらだから、水上の実技試験では零尾の序番弐より圧倒的に部があった。
『お嬢がいいって言ったんだぜェ』
「聞き分け悪いやつだな。磯撫、こいつ沈められるか?」
『…やってみるよ』
「やめてよ!ツルギ!」

『お嬢は、お前が闇に埋もれていることを知ってたぜ、リンさん。
お嬢は、嫌われ者だったからお前の居心地のいい場所なんか知らなかったんだ』
「じゃあ私がツルギの友達になる!!!」
『よそ見してる暇ないよ…序番弐』
「おいリンとやら!お前が友達第一号なら、オレはツルギの唯一の夫だ!影公認のな!」
そのやぐらの言葉に、クラス中がざわついた。
「それ、ほんと?」
「オレ達は里を平和に保つため里から厳選された夫婦ってことだよ!!!嫌われ者同士が里を繁栄させる…最高にロックじゃねえか!お前もいい加減目を覚ませ、よっ!ツルギ!!!」
「サファイア…ダイアモンドのように硬いサファイア。硬結の、サファイア。その力は、みんなを守るために与えられたもの!
硬結のサファイア!!!
あなたは、孤独の人柱力なんかじゃないんだよ!
私が勝手にアナタの中に入ってって、私が勝手につけた通称で、私はアナタの友達第一号、波紋ツルギ、通称、硬結のサファイア!!!アナタは、赤い血潮のハバネロなんかじゃない!!!」
序番弐はツルギの孤独の殻が割れる音が聞こえた気がした。
「オイオイ、オレだっているんだぜ、
ツルギ!」
何事だ!とか上からゾロゾロ大人たちが集まってきたが、生徒たちは一丸となってツルギを守る体制に入っていた。
もちろん、モブグループもその中に。
リンの言葉で、生徒たちの見方は180℃回転させられた。先頭に立っていたのは、リンとやぐらだった。
「お前たち…」
「ミナト先生。これは、私達生徒の、ただの喧嘩です」
「あとで事情聴取を行う」
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